61歳・自営
この方は、椎間板ヘルニアが強いタイプの脊柱管狭窄症です。 もともと椎間板ヘルニアの症状を抱えている人が、年月を経て脊柱管狭窄症を併 発するようになるケースはめずらしくありません。この方のケースもそうですが、 椎間板ヘルニアを治療せずに放っていると、脊柱管の狭窄も進みやすくなってしま うものなのです。 この方の場合、脊柱管のほうはまだ初期段階であり、腰痛症状のほとんどは椎間 板ヘルニアの影響によって現われていると考えられます。主訴であるぎっくり腰を 繰り返すのは、ちょっとした刺激でもヘルニアが悪化してしまう状態であり、椎間 板が弱っているという証拠なのです。 とにかく、こうしたケースはヘルニアを放っていてはいけません。だましだまし 症状とつき合っていたり、治すのをあきらめていたりしてはダメ。後で述べるよう に、椎間板ヘルニアは仙腸関節を矯正することによって治療することができますし 、ヘルニアをしっかり治せば、ぎつくり腰も起こらなくなります。まずはヘルニアの 治療を最優先にしていくといいでしょう。 ・なぜこの症状が起こるのか? ぎつくり腰は、椎間板ヘルニアの人にたいへん多く見られる症状です。よくマンガなどでは「重い植木鉢を持った拍子に突然ギクツとなる」といった描写がされて いますが、じつはそういうケースは少ないもの。むしろ、近くのものを取ろうとし たり、落とした小銭を拾おうとしたりするなど、何気なく腰を曲げた拍子にクぎつ くり〟がくるケースが目立ちます。 つまり、ぎつくり腰は、ずっと以前から腰の椎間板に疲労がたまっていて、その 累積疲労がちょっとした動作をきっかけに一気に爆発して表面化するというケース が多いのです。 ・すくに症状を軽減させたいときの方法は? ぎつくり腰を防ぐために、とりわけ気をつけたいのは前かがみの姿勢です。前か がみ姿勢を長く続けるのは、もっとも椎間板に疲労をためやすい習慣。また、椎間 板が疲労してくると、無意識に前かがみの動作をとったときに、もっとも「ぎつく り」を起こしやすくなるのです。 ですから、前かがみのポーズをとらないように、普段から意識づけを徹底する必 要があります。たとえば、床に落ちたものを拾おうとするときは、ひざを伸ばした ままで腰を曲げて拾ってはダメ。必ずいったんひざをついて、腰を落としてから拾 うようにしてください。それと、背中から腰にかけて背骨の両側にテーピングをす るのも有効です。腰を曲げようとすると自動的にテープが緊張するため、「前かが み姿勢はNGだ」ということを脳と体に深くインプットすることができます。 なお、不幸にしてぎつくり腰を起こしてしまったら、最初の2日間は無理せずに 安静にしてください。ただ、3日目からは多少痛みが残っていても、動き出したほ うがいいのです。できるだけよい姿勢を保つように努力しっつ、徐々に通常の生活 に戻していくといいでしょう。何日も寝ていると、かえつて治りが遅くなります。 「安静にしすぎは禁物」と心得てください。
52歳・主婦
この方は、椎間板ヘルニアが強いタイプの脊柱管狭窄症です。 このケースでは、椎間板へルニアの症状がかなり強く出ています。整形外科で『脊柱管狭窄症』という診断が下されたということですが、狭窄症の影響はほんのごくわずか。8:2くらいの割合で、椎間板ヘルニアのほうの影響が勝っているという状況です。 そもそも、「前かがみになると腰が痛くなる」のは、椎間板ヘルニアの大きな特徴です。腰痛は「前かがみになると痛いタイプ」と「体を後ろへ反らすと痛いタイプ」に大別されるのですが、前者の代表選手が椎間板ヘルニアであり、後者の代表選手が脊柱管狭窄症なのです。 この方の場合、もともと椎間板ヘルニアの傾向があったところへ、少しずつ脊柱管の狭窄が進み始めたものと考えられます。おそらく、整形外科での画像診断の際、わずかに出ていたヘルニアが見逃され、わずかに狭くなつてきていた脊柱管のほうが着目されたために 『脊柱管狭窄症』という診断が下されたのでしょう。このように、「椎間板ヘルニアの症状が強く出ているのにもかかわらず『脊柱管狭窄症』という診断を下されている人」は、けっこう多いものなのです。 ・なぜこの症状が起こるのか? この方は、朝、決まって腰の痛みがひどくなると訴えられていますが、これも椎間板ヘルニアの特徴的な症状のひとつです。通常、朝は椎間板の内圧が高く、内部での膨張プレッシャーが大きくなるので、よりヘルニアが神経に触れやすくなります。このため、起床時や起床後しばらくの間に痛みが出やすいのです。 また、椎間板ヘルニアの痛みは、体の重心のかけ具合で大きく変わるものなのですが、朝、起きたばかりだと、脳も体も完全に目覚めていない状態で、まだ腰への重心ののせ方がよくつかめていません。それで、寝ぼけまなこでふとんから立ち上がったときや洗面台で身をかがめたときなどに不安定なバランスで腰に体重をかけてしまい、「アイタタタタ……」ということになるわけです。 ・すくに症状を軽減させたいと書の方法は? では、こうした〝朝の腰痛〟を解消させるにはどんな方法をとればいいのでしょう。私のおすすめは、起床時の『オットセイ体操』です。これはうつ伏せになって上体を起こし、オットセイのようなポーズをとるエクササイズ。朝、目覚めたときに、ふとんの上でこの体操を行なつてみてください。 このように体を反らせると、腰の筋肉の緊張がほくれ、腰椎関節の動きもよくなるため、椎間板の内圧を効果的に下げることができます。また、起きてすぐにこの体操を行なうと、脳も体もほどよく目覚めてくるため、立ち上がったときや体をかがめたときに、垂心をのせるべき腰のポイントを間違えないようにもなります。きっと、この体操を行なうのと行なわないのとでは、起床後の腰の痛み具合が大きく違ってくるはずです。 慣れるまでは少し痛く感じる場合もあるかもしれませんが、1~2週間がんばって続けてみてください。継続するうちに、朝の腰痛に悩まされなくなるはずです。
60台・女性
ひざや腰を治してから、外見的にも内面的にも若返り、そのお蔭かな? 再婚しました。
70台・女性
杖をつかずに歩けるようになり、お孫さんと一緒に出かける散歩が楽しみになった
50台・男性・自営業
足腰が動くようになつて、好きな山登りを再開することができた
40台・男性・会社員
ひざが治ってから、仕事での行動力のよさが認められ、海外支店の支店長に抜擢さ れた
30台・女性・会社員
ひざや腰の痛みが消えたおかげで、営業の仕事の成績が上がった
60歳・女性・主婦【膝痛も、首痛も、体調不良も軽減した!】
「首も痛いし、腰もひざも痛い。おまけに頭痛や不眠、手足のしびれもあつて、とくに天気が悪いと、あちこちの痛みやしびれがひどくなるんです」 - Dさんはこう訴えます。 長年痛みに悩まされてきた人には、天候で症状が変化する人が多く、中には天気予報のように天候の崩れがわかる人もいます。私はDさんの首、腰、ひざをトータルに診るとともに、いくつかの関節ストレッチと散歩、寝る前の入浴を習慣にするようにアドバイスしました。「これで改善するのなら」と毎日続けた結果、各関節の症状は着実に軽減。最近は天候の変化に影響を受けることもなく、爽やかな気分で散歩をできるようになつたといいます。
74歳・男性・経営者【脊柱管狭窄症の激痛が三か月で解消!】
Cさんは牽いすの状態で来院されました。「腰も痛いし、足はしびれるし、ろくに歩くこともできないんです」とのこと。すでに脊柱管狭窄症と診断されていて、坐骨神経痛もかなりひどい状態でした。 しかし、脊柱管狭窄症は歩かないとどんどん悪くなつてしまう腰痛です。私は、Cさんに 「まずお風呂に入り、次に関節ストレッチを行なつて、その後にできるだけ歩くようにしてください」 とアドバイス。お風呂で体を温め、ストレッチで関節をゆるめた後であれば、腰や足の症状が気にならずに歩くことができるものなのです。Cさんは経営者でもあり、「これだ!」 と思ったものはプラス思考でとことんやるタイプです。毎日 「風呂➡ストレッチ➡ウオーキング」 を続けた結果、約3か月で足腰の症状がはとんど消え、問題なく歩けるようにまで回復しました。いまでは 「ストレッチのおかげで寝たきりにならずに すんだよ」 と笑って話しているそうです。
61歳・女性・教諭【足のしびれが取れ、好きなゴルフに行けるように】
Bさんは毎週コースに出向くはどのゴルフ好き。ところが、ここ数年坐骨神経痛がひどくなり、数分も歩くと足がしびれ、ゴルフも休み休みでないとできなくなつてきました。 長く歩くと足腰がしびれてくるのは、間欠性政行と呼ばれる症状。私は、Bさんの腰に施術を行なうとともに、「仙腸関節テニスボール・ストレッチ」 「オットセイ・ストレッチ」 「ねこ・ストレッチ」などの関節ストレッチを勧めました。また、ゴルフコースに出た際は、成績よりも芝生でのウオーキングを楽しむようなつもりで正しい姿勢で歩くことをアドバイス。さらに、ウオーキング中に足のしびれを解消させるためのストレッチむお教えしました。Bさんはこれらのアドバイスに、「生きがいのゴルフを続けられるようにがんばる」という強い気持ちで取り組みました。結果、いまでは「足のしびれをまつたく気にせずゴルフができるようになりました」 と満面の笑みを浮かべています。